
電動シリンダのボールねじが壊れて困っていませんか?
油圧システムが抱える油漏れ問題や対環境性の悪さから油圧離れが進んでおり、近年は電動シリンダに置き換えていく流れが進んでいます。
しかしながら、油圧シリンダと電動シリンダでは耐久性に差があります。ラフに使っても壊れない油圧シリンダを、デリケートな電動シリンダに置き換えた際に、ボールねじ周りが壊れて困っているユーザー様も多いのではないのでしょうか。
① メンテ性が良く頑丈な油圧シリンダ
油圧シリンダは非常にシンプルな構造をしており、ユーザー様保全にてパッキン交換やオーバーホールの対応も問題なく行うことが可能です。
また、油圧作動油そのものが潤滑性をもつ流体であり、電動シリンダで必要な定期グリスアップも不要です。現場によっては10年以上もノーメンテで動いている油圧シリンダも存在する程に、油圧シリンダは長寿命なのです。

② デリケートな電動シリンダ
油圧と比べて制御性や省エネ性に優れる電動シリンダは、環境意識の高まりから急速にシェアを拡大しております。
しかしながら電動シリンダにも弱点があり、油圧と比較すると出力が弱かったり、想定以上の外力を受けるとボールねじやナットに深刻なダメージを受けるなど課題があります。
また、摩耗が進行してきた場合にユーザー様が修理できる範囲が非常に狭く、ボールねじそのものを交換するケースが非常に多く、保全コストが大きくなる傾向があります。

③ 油圧の頑丈さと電動の良さを併せ持つe-Zero
e-Zeroの直動部分は油圧シリンダを採用しているため、メンテ性能は油圧シリンダと同等です。油圧ポンプ側のメンテナンスも必要ではありますが、ポンプの構造は既存の油圧ユニットと大差ありませんので、油圧保全マンであれば問題なくメンテナンスが出来る構造となっております。
また、大掛かりな外付け油圧ユニットがなくなりますので、従来は連休工事で設備を全て止めて行う作業であった油圧ユニットのメンテナンス工数が大幅に削減されます。
その他、電動シリンダの課題である外力によるボールねじの故障といった問題も起こることがありません。
原理的には油圧のため、過負荷はリリーフ弁によって全て逃がす構造となっております。
④ まとめ
電動シリンダの省エネ性や環境性のメリットは非常に大きく、脱炭素が叫ばれる現代製造業において必須のアイテムとなっております。しかしながら、過酷な環境においては油圧シリンダを選定した方がいいケースもあります。
電動シリンダのメリットと油圧シリンダの堅牢性を両立したe-Zeroを、設備設計の際の選択肢の一つとして入れていただけますと幸甚です。