The Power of E

電動シリンダの使い勝手と大出力の両立

近年、電動シリンダがその高い省エネ性により、油圧システムに替わって市場シェアを拡大しております。しかしながら、大出力が必要な場面では昔ながらの油圧システムが残っております。

電動シリンダの省エネ性や使い勝手をそのままに油圧のような大出力を出したい・・・弊社が開発した電動油圧アクチュエータ「e-Zero」はそんな声にもお応えします。

① 大出力が苦手な電動とコンパクトで力持ちの油圧

電動化が進む世の中で、なぜ油圧が残り続けているのでしょうか。その最大の理由は小型で軽量にできるところにあります。油圧が小型化できる理由はパスカルの原理にあり、大きな荷重を均一に伝達することができます。

電動の機械式システムで大きな力を出すためには、減速機や軸、歯車機構が必要となり大仰な装置となってしまいます。機械要素が点による接触で動力伝達している電動式では、大きな荷重を均一に伝達する油圧式と比べて装置を大きくせざるを得ません。

 

② 市販電動シリンダとe-Zeroの出力比較

このグラフは、e-Zeroと市販されている電動シリンダ(2社分)について、サーボモータ出力1~5kWまでの製品についてどの程度までの推力が出せるかを比較した散布図です。

油圧の出力計算方法である推力(圧力P_横軸)×速度(流量Q_縦軸)=出力(kW_5kWまで)としてプロットしており、~50kN程度までの低推力領域では、e-Zeroと電動シリンダの能力に大きな差はありません。

しかしながら、50kNを超える高推力の領域となると電動シリンダではカバーできない領域となってきます。e-Zeroでは、5kWのサーボモータを使用した標準品では117.8kNまでの推力をカバーしておりますが、電動シリンダにおいては5kWサーボモータ搭載品で50kNを超える推力を常時発生させることは困難であり、この推力を発生させるためには11kWのサーボモータを搭載しなければなりません。これでは寸法もコストも大幅にアップしてしまいます。

 

③ 電動シリンダと同等の使い勝手のe-Zero

e-Zeroは電動シリンダと同等の使い勝手で扱うことができるよう設計されております。製品パッケージとしては、アクチュエータ本体+サーボドライバ+モーションコントローラとなっており、電動シリンダと同等の構成となっております。

 制御プログラムの入力に関しても、上位からの通信はもちろん、タッチパネルで簡単にインプットできる「ユーザーインターフェース」を準備しております。

 もはやe-Zeroは「大出力を出すことができ頑丈な電動シリンダ」と言っても過言ではないのです。


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