電動油圧式サーボプレス
プレス機における電動サーボ(省エネ性、制御性)と油圧(大出力、頑丈)の良いとこ取りを実現。e-Zeroで「電動油圧式サーボプレス」を検討してみませんか。
① 「電動油圧式サーボプレス」とは？
従来の油圧プレスは、常時油圧ポンプを最大回転させて最大の油圧力と流量を発生させながら、比例制御バルブやサーボバルブを通して圧力と流量を制御してスライドシリンダを作動させます。この時余った圧力と流量は熱や振動、騒音に換えて放出されるため、大きなエネルギーロスとなります。
e-Zeroを使用した電動油圧式サーボプレスでは、DDV(Direct Drive Volume Control)と呼ばれる油圧制御方式を採用し、ACサーボモータにより双方向回転油圧ポンプを直接制御して高精度に圧力と流量を制御します。制御精度は電動サーボシリンダや油圧サーボ弁システムと同様(荷重制御精度±1%F.S. 繰り返し位置決め精度5μm)です。
また、電動サーボシリンダにおける外乱によるボールねじの故障問題から解放されるとともに、油圧シリンダの大出力を使用でき、電動サーボと油圧のいいとこ取りを実現できます。さらに外付けの油圧ユニットや制御バルブが大幅に減少することで省スペース・省保守・低騒音な設備となります。
② e-Zeroを使った電動油圧サーボプレスの制御について
e-Zeroでは、電動サーボプレス同様に加圧スライドシリンダ部の動きをNCとサーボモータで制御します。従来の油圧式のプレスユニットでは、加圧する際のスピード調整や停止位置などの制御が難しいところですが、DDV制御方式によりスライドの動きをコントロールすることで、複雑なプレス加工にも対応が可能です。また、NC制御によりマグネシウムなどの難加工材や複雑な形状のワークもプレス加工ができます。
さて、電動サーボとも従来油圧とも違う新しい概念の電動油圧サーボシステムを、どのようにプレスシステムに組み込んで制御するかが課題となりますが、今回、プレス機の制御に特化したコントローラを準備しました。
電動サーボプレスでは到底対応できない大出力が必要なワークを扱うプレス設備では油圧プレスを設計しなければなりませんが、制御システム構築の煩雑さが敷居を高くしております。電動サーボシリンダと同等の精度と使い心地を持ちながら油圧出力が出せるe-Zeroとプレス専用コントローラを用い、脱炭素型の「電動油圧式サーボプレス」にチャレンジしてみませんか？